黒猫の記憶 | Main | ネコって夜はどこに寝るの?

消えてなくならないネコ

2007-02-13 17:00:00 Category : どっしりニャンコ

失恋しちゃた。

高校3年のときから付き合っていたひとつ年上の彼と。

原因は、ものすごくありふれた理由…なんだと思う。

 

「他に好きな人ができた」

 

そんな一言で、4年間の楽しかった日々が一気に姿カタチをなくしちゃうなんて、とっても怖いよね。

そんなふうになにもかも簡単に消えてなくなっちゃうんだよ、きっと…なにもかも…。

私っていう人間だって、あやしい。

明日、すべてが消えてなくなっているかもしれない。

 

生まれて初めてひとりでお酒を飲んだ。それも普通の居酒屋で、しかも日も明るいうちに…。

まだ、時間も早いせいか、ほとんどお客さんのいないお店の中で一人で飲んでいたら、泣きたいような気分になって、外に出た。

まだ、外は明るかった。

けっこう酔っ払っていた。

 

私は夕暮れの町をひとりふわふわと彷徨いながら、必死に涙をこらえていた。

そんなとき、道端をふと見ると、ネコ。

 

まるまる太って

ゆるゆるしたネコ

まったりしてて、ふくふくしてて

それに触れると幸せになれるような気がした。

 

私はそばに寄っていって、そのふわふわした白いかたまりをなでた。

でも、反応をみせたのは一瞬だけ。すぐにまた目を閉じて、まったり。

 

私はそこにうずくまったまま、しばらく声を出さずに泣いた。

でも、その白いかたまりはそんな私に対しても無反応のまま、まったり。

そんな姿を見ていると、なんだかだんだん悔しくなってきて、ついそのふわふわした背中をツンツンつっついた。

「にゃーご」って鳴きながら私の顔を見上げたときの、その表情がおかしくって、思わず私「フフッ」って笑ってた。

 

もうすぐ日が暮れる。

私は立ち上がって、軽くそのネコに挨拶をしてから、その場を歩み去った。

 

しばらくして振り向いたけど

そのネコは消えてなくなってはいなかった。


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